マイクロ/ナノプラスチックに関する見解書

マイクロ/ナノプラスチックに関する見解書

2019年11月13日
石光商事株式会社
 品質統括部門

 

 プラスチック製ティーバッグでの抽出時に、マイクロ/ナノプラスチックが放出されるというカナダの研究機関の論文発表が報道されておりますが、本件に関しまして、当社の見解を下記通り報告させていただきます。

 マイクロ/ナノプラスチックついて国内検査機関に確認をおこないましたが、現時点ではマイクロ/ナノプラスチックを対象とした試験方法自体確立されておらず、国内で同様の検査に即応できない状況です。しかしながら、日本の食品包装用の資材の基準(厚生省告示第370号の第3のDの2合成樹脂製の器具又は容器包装)に定めた蒸発残留物のテスト(沸騰したお湯などに一定時間浸し、そのお湯を蒸発させた後に何かが残っているかを確認する試験)にて人及び環境への負荷について同様の評価ができると考えます。
 当社が採用しているコーヒー及び紅茶用のフィルターは、上記の蒸発残留物テストにて検出限界以下という結果であり安全基準に適合していることが確認されています。
 加えて、2019822日にWHOが公表した安全性に関する報告書によると、150マイクロメートルより大きいマイクロプラスチックは人体に吸収されず、それ以下のサイズも人体に取り込まれる量は僅かとされています。
 以上の2点により、現時点では健康に危害を及ぼすことは無いと考えております。
 また、蒸発残留物が検出限界以下であることから環境への負荷も小さいと判断しております。

 当社は、マイクロ/ナノプラスチックの課題への取り組みを、持続可能な開発目標SDGs活動の一環として捉え、今後も広く情報を収集し食の安全安心に貢献すると共に環境の持続可能性確保に努めてまいります。

以上