インド ダージリン

ヒマラヤに抱かれるダージリン地方には大小合わせ89の紅茶園があります。

当社では、そのなかのTeesta Valley茶園の紅茶葉を約15年に渡って仕入れています。
Teesta Valley茶園はダージリンの中でも最も古い歴史を持つ茶園の1であり、テスタ川の側に位置し紅茶葉を良質な紅茶を生産しています。
同社の最大の特徴は、他の茶園には見られない革新的な取り組みを進めている事です。
通常、紅茶を生産する茶木の寿命は約50年と言われています。ですが収穫のピークは植えつけてから約6年~8年目となり、それ以降は収量・品質共に低下する傾向にあります。
Teesta Valleyの茶園ではこの対策として、ピークを過ぎた茶木の植え替えや、新しい茶木の研究を重ねるなど、50年100年後もダージリン紅茶を飲むことができる未来を目指し日々たゆまぬ努力を行っています。当社もこのプロジェクトに賛同し協同でお手伝いがっできないか日々議論を交わしています。
従来であればこのような取り組みは、植え替えた茶木から収穫できるようになるまで数年の年月を要すため、畑を寝かせることになります。しかし、同茶園の会長が先日当社を訪問されたときに、このデメリットについてどう思うか伺った所「ダージリンがいつまでも続く環境を作る事で、そこで働く労働者とその家族の幸せを守りたい」と熱く語られていたのが印象的でした。
この様な茶園で作られるダージリン紅茶を是非皆さまにもお楽しみいただければと存じます。一杯が100年後の一杯に繋がっているかも、と思いを馳せるのも素敵ではないでしょうか。

ダージリン紅茶の特徴

マスカテル(マスカット)フレーバーと称される爽やかな甘い香り。春(3月~4月)に収穫されるものはファーストフラッシュと呼ばれ特に香りがよい。初夏(5月~6月)に摘まれるセカンドフラッシュは1年の中で最も充実した品質を持ち、卓越したマスカテルフレーバーを持つ。

スリランカ ディンブラ紅茶

インドの南東に浮かぶ島国スリランカは、世界でも指折りの紅茶の産地です。紅茶の栽培が始まる前はコーヒーが栽培されていましたが病害が流行し19世紀後半に本格的な紅茶栽培が始まりました。紅茶は島中部~南部で栽培され、産地の標高順にヌワラエリア(2000m~)、ディンブラ(1,100m~1,600m)、ウバ(1,000~1,600m)、キャンディ(660m~1,300m)、ルフナ(~600m)の主に5つの産地に分類されます。当社では現地のTea Tang社とパートナーシップを結び、35年に渡る関係の中でこれらの産地から日本市場向けの高品質の紅茶葉を輸入して参りました。今日までに当社社員が現地の農園を訪れたり、同社の方が日本を訪れたり等の交流を通じて日本で好まれる紅茶の特徴と現地の状況について幾度となく意見を交換して参りました。「日本の消費者に向けてより良い紅茶を楽しんでほしい」という思いの元、我々は常に高品質の茶葉を皆様にお届けできるよう一丸となっております。

Tea Tang社との協業の元、我々が扱うスリランカ産の紅茶ラインナップの中で、皆様に是非お試しいただきたいのはディンブラ産の紅茶です。当地はコーヒーに代わり茶木が植樹された初めての地であり、峻険な山々が連なる山岳部に位置します。クオリティシーズンとよばれる旬の茶葉は1月~3月に収穫され、まろやかな味と芳醇な香りが特徴的です。また、他の産地の物と比べ全体的にバランスがよく、ストレートでもレモンを添えても美味しくお召し上がりいただけます。アレンジティーのベースとしても大変おすすめで、シトラスやベリー系のフルーツティーやシナモンなどを入れたスパイスティーのベースとしてもうってつけです。
もちろんディンブラ以外の紅茶葉もそれぞれ産地毎にユニークな特徴があり、その日の気分に合わせてお召し上がりいただくのも面白いと思います。

スリランカの茶園
スリランカの茶園の中からの一枚。
シェードツリーと呼ばれる強い日差しを和らげるための木々が所々に植えられています。
ディンブラ紅茶の特徴

爽やかな渋みとバラの香りに例えられる優雅で華やかな香りが特徴。水色は赤みのかかったオレンジ色。典型的な紅茶の香味を持つとされ、クセのないまろやかな味わいを持つと同時にしっかりとしたコクも感じられる。クオリティシーズンの物はより一層風味の強さが増す。

ディンブラの茶園
ディンブラの茶園は勾配の険しい傾斜地にあり、
摘採用の機械が入る事が出来ません。
その為全て人の手による茶摘みが行われます。
ディンブラの茶園
一つ一つ人の手で丁寧に摘まれています